ツナとササミ

旧ブログ/209

知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦

  • 投稿日:2005-03-25 00:00:00
  • カテゴリー:読書

以前、コジコジと会話するというコンセプトで人口無能を作ったことがある。

人工無能とは、人間の脳内の会話に関するモジュールを意識しつつ、
それとは別のもっと低レベルなシステムを組んで、会話の内容は理解
せずに相手の発話に対してそれっぽい応答を返すというものだ。
それ自身に有用性は特にないが、遊んでみるとちょっと楽しかったり
するのだ。

私の作成したものは、単語に含まれる音を意識して、なるべく近い単語を
使用しながら会話を進めていくというものだった。
辞書を用意するのが面倒臭かったので、ユーザーはひらがなしか
入力できないという制限があった。プログラムは文字を音読できないのだ。
また、ユーザーの入力した単語を学習するが、ネット上で遊べるように
Javaアプレットで作成したので、一回対話を終了すると学習内容が
全てリセットされた。(後に要望があったのでJavaアプリ版を作成
したりもした。)

単語の音に注目するという試みはそれなりに成果があった。
日本語は子音が同じ言葉で始まる単語には似たような意味合いを
持つことがあるからだ。対話がしっちゃかめっちゃかになる割合が
若干セーブされたと思われる。単語の順番にまで注目できたら
もっとよかったかもしれない。
学習内容がリセットされる件についても、思わぬ福作用があった。
バカっぽさがコジコジっぽさに繋がるというところもあったが、
毎回学習しなおすので、毎回同じ会話を繰り返すということが減った。
毎回、新鮮な会話ができればなるほど面白いと思う。

次回、人口無能を作成する機会があれば、この経験を踏まえて
単語の解析と短期記憶についてつきつめていきたい。

Last-Modified