ツナとササミ

旧ブログ/121

BASARAを読んだ

  • 投稿日:2007-12-10 16:23:09
  • カテゴリー:その他


BASARA (1)

BASARA (1)

小学館



田村由美先生の「BASARA」を初めて読みました。同作者の「7SEEDS」をコミックスでおいかけて読んでいたら、「BASARA」もいいよと勧められたのでとりあえず、文庫版で3冊ほど読んでみたら、あっという間に飲み込まれて、わりと短期間で最終巻の16巻までお買い上げさせられてしまった次第です。

ドラマチックなこの作品は、筋が非常にはっきりしていてとても読みやすいです。わざわざ章立てまでしてくれていますが、必要がないくらいにスタートからラストまでがいきなり見通せます。で、全体の中で今どの辺なのかを意識しながら読めます。頭の中で歴史の年表を追いながら、時代小説を読むような感覚に似ているような。主人公の更紗も朱里も歴史上の人物扱いですよ、自分の中では

ストーリーメイキングの手法としては、困難な逆境を用意してあげて、そこに適当なキャラクターをポイッと放り投げてあげます。そうすると、各キャラはそれぞれ自分がやらなければいけないことを意識しながら、勝手に動いてくれます。それだけで面白くなってくれるのですから、それほどに各キャラクターがしっかり立っているってことなんですよね。

で、この作者のすばらしいところは、そんなキャラクターの役割に対してみんな受け皿を用意してあげているところなんだと思うのです。朱里の腕とか浅葱の王位とか最たるものですね。悪い役には業をしっかり背負わせます。困難を乗り越えた人には結婚や出産といった祝福が待っています。
まぁ、何が善で何が悪かは文脈次第ではありますが・・・。

Last-Modified