ツナとササミ

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フルーツバスケット最終巻を読んだ

  • 投稿日:2007-03-23 02:26:52
  • カテゴリー:読書



長期連載だったフルーツバスケットも遂に最終巻が発売され、コミックス派の私としてもようやく干支+猫憑きの13人が解放されていく姿を見ることができました。ものすごく円満な解決に物事が収束していくのは、やはり主人公・透くんのなせるわざだったのでしょうか。私はもうちょっと由希くんの王子化が進んで、お兄さんのあーや(王様)の域に近づいていく様子を観察していたかったのですが、ストーリーの本道ではなかったらしいので、残念、諦めましょう。

衝撃のラストが、祖父母だったわけですが。少女漫画のシメとしては華やかさが欠如している感もありますが、まぁ、これも主人公の透くんならば許されるのかなぁと。二人に子供が生まれて、孫までできて、最後まで仲良くしているところを描きたかったのは、何でなんでしょう。透くんの「夾くんの傍から離れない」という有言実行っぷりの描写なんですかね。

この漫画の中で「祖父母」というのは、孫の庇護者として出てきた透くんのおじいちゃんや、ししょーにトラウマを作った先代猫憑きのおじいちゃんなんかが出てきました。慊人さんの傍仕えのおばさんも結構お年を召しているようで、親代わりに慊人さんを庇護していたおばあちゃんに近い存在かもしれません。この祖父母のモチーフは描くのが難しいんじゃないかと思う私です。なぜって、そりゃ、作者もまだお若いだろうしねぇ。祖父母に関しては、孫の視点からみた親の親、あるいは子を持った親の視点からみた親ぐらいにしか普通は描けないと思われます。うん、孫を持ってみないことには、きっとわからない気持ちがあるよねぇ。こんなじいちゃん、ばあちゃんになりたいという理想はいくらでも描けるけど、実際のご年配の気持ちはというとなかなか難しい。

ラストに手をつなぐ老夫婦を持ってくる。あるのは、順風満帆な夫婦生活を写した写真だけ。後は読者の想像力に丸投げです。結論として「手はにぎってますよ」と。私からは「よかったね」としか言えないですわ。

さて、フルバをここまで盛り上げた脇の干支のみなさん&神様、魚ちゃん、花ちゃん、生徒会の面々・・・と波乱もなくこれまたみんな幸せそうです。あぶれてしまった楽羅さんは、ずっと応援してきたので、少々寂しいです。この子にも何か素敵なエピソードを用意してあげて欲しかったけど、夾くんにフラれた直後なのでフラフラできないのですね。

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